2017年07月26日

7月26日

カナダを通過する約7時間の"国内線"で、アラスカのアンカレッジに着きました。
シカゴ市長が欧州出張のため、副市長と面談。日系企業の活動への支援の要請など。
またかつて1882年のシカゴ万博(不平等条約改正を目指しわが国が初めて本格的に参加した)の際、京都の職人を引き連れて建設された鳳凰殿(戦後子供の火遊びで焼失)を中心に整備された日本庭園や、鳳凰殿跡地のオノ・ヨーコさんが寄贈した現代アートなどを見て廻ります。
現在隣接地にオバマ前大統領を記念した図書館やホールなどの建設が決まっており、この日本庭園の活性化にも繋がるものと期待されます。
その後、日系企業の皆さんとの懇談。トランプ政権以降のビザなどの経済政策の変化など意見交換。
頂いた課題は総領事館とともに引き続き取り組んで参ります。伊藤総領事をはじめ皆さんに大変お世話になりました。
これから一路、アラスカのアンカレッジへ。

ここは、かつて旧ソ連がシベリア上空通過を禁止していた頃、経由地として重要な役割を果たしておりました。日本からの欧州便も北極海経由で飛行していた(いわゆるポーラルート)ため当時の機材では航続距離が足りず、給油のため着陸しておりました。(これをテクニカルランディングといいます。)
そのため約2時間の作業に伴い駐機したため、先輩方の中には「アンカレッジ経由」という言葉に懐かしさを感じられる方もあるのではないかと思います。
かつては空港内に日本人向けのそば屋などが並んでいたそうですが、いまは直行便もなく、当時の雰囲気はありません。日本人は現在はオーロラ鑑賞のためのツアーなどで冬に多いとのこと。
時差は東京と17時間に拡大、気温も10度前後。一気に冷えました。到着し佐藤領事事務所長にお迎え頂き、明日の行程確認を含めたブリーフィング。アラスカへの政務訪問は久しぶりということで、州知事などはもちろんアラスカ大学や米軍基地の訪問、また先の大戦の激戦地であったアリューシャン列島アッツ島での犠牲者の慰霊碑の献花なども予定しております。
しかし緯度の関係で暗くなりません。深夜11時を廻りましたが、まだ写真のように薄暗い程度です。
なかなか時間の感覚が掴めませんが、明日は夜行便になりますので、早めに休み明日に備えます。

唯一の米国本土での地上戦となったアリューシャン列島アッツ島での戦没者の慰霊碑を訪問し献花致しました。
現在アッツ島は厳しい入島制限があり、この場所で毎年慰霊祭が行われております。
沖縄、硫黄島などに比べますと今や知名度は低いのですが、山崎保代守備隊長以下2,600名を超える日本軍が玉砕するという大変苛烈な戦いでした。
改めて北の孤塁に命を捧げた英霊の御霊安からんことを、アラスカの地で思いを致しました。
posted by たけい俊輔 at 00:00 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする